【ひとりごと】医学生が殺せないウイルス

THOUGHT

医学生のみなさんにお聞きします。

「10年後の自分の姿を想像したことはあるか」

もう一歩進んで

「10年後になりたい自分に近づくために、現地点で継続していることはあるか」

この問いにYesと即答できる医学生はどれだけいるのでしょうか。

少なくとも、半年前のぼくはこの問いに答えられなかったでしょう。

他にもたくさん問いは挙げられます。

「あなたが医学部に来た理由はなにか」

「あなたの将来の夢はなにか」

「あなたにとっての幸せはなにか」

「あなたが今生きているのはなぜか」

ぼくの感覚では、これらの問いに即答できる医学生はほとんどいないのではと思います。

多くの医学生が、自分の将来に関心をもとうとしない原因は何なのでしょうか。

原因

それは医学部受験という厳しい競争に勝利し、医師への切符をゲットした瞬間に

多くの人があたかも、人生の勝ち組になったかのような感覚を味わうからです。

この感覚は自分で気づかないうちは、ずっと頭の中に存在し続けます。

この麻痺した感覚に医学生を陥れる原因を「M型BOV(バーンアウトウイルス)」と命名します。

(注)Mというのは医学(Medicine)のMです。

バーンアウトというのは、燃え尽き症候群のことです。

センスなし。

症状

この「M型BOV」の症状は何でしょうか。

「まだ将来のことは考えなくても、どう転がっても医師にはなれるんだし、今は遊べばいいか。先輩もそう言ってたしね。」

こういった考えに、一縷の疑問を持つことすら出来なくなってしまう。

批判的思考力の消失です。

不運なことに、このウイルスには強い感染力があります。

医学部という狭いコミュニティゆえに感染スピードに拍車がかかり、しかも無症候性なので、自分が感染していることに気づけないのです。

なんと恐ろしいことでしょう。

また、医学生はもとより正解のない問いにはめっぽう弱いことも忘れてはいけません。

膨大な時間と労力を引き換えに、医学部受験を突破したという達成感

それによって勝ち得た、医師への切符というチート級(に見える)の特権に与えられた安心感

この2つの感覚が生み出した厄介者。

それが「M型BOV」なのです。

治療法

このたちの悪いウイルスに、私達はどう対処すればよいのでしょうか。

ざっと治療法を考えてみました。もちろん、他にもたくさんあります。

・読書をする

・1人の時間を作る

・医学部以外の人間と交流する(一番大事!)

・医学以外の勉強をする習慣をもつ

・海外に行く(当分は無理だけど)

どの治療法にも共通するのは「世界を知る」ということです。

世界を知るということは、他者を知るということです。

他者を知るということは、自分に気づくということです。

すなわち、自己の相対化です。

ともすれば、10年後の自分を考えるきっかけは簡単にゲットできるはずです。

あなたの人生は医師になってしまえば、それで終わりなのでしょうか。

あなたが心から望む人生とはいったい何でしょうか。

時間がある今だからこそ、一度自分自身と向き合ってみてはいかかでしょうか。

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